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2011年1月 1日 (土)

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

実は、私は今日までお正月が好きではありませんでした。

子供の頃や二十代くらいまでは「年末」が大好きで、とくにクリスマスから大晦日までのきらきらした感じは永久ループしてほしいと思うほどでした。三十路だろうが四十路だろうが今も年末の雰囲気は大好きではありますが、働いていると年末は妙な強迫観念と具体的な時間の少なさ(私は作家なので、出版業界の「年末進行」というものを受け、ふだんより圧縮されたタイムテーブルで動かなければいけない)という二重支配が存在する時空ともなっていき、息苦しさと強迫観念合わせて35%、みたいな感じになって残念です。

さて、なぜ正月が好きではなかったかというと、日付が変わった瞬間に何もかもが「あけましておめでとうございます」と連発しはじめ(アバウト三日間)、テレビをつければいつにも増してうるさくてしかも意味のないプログラムがあふれ、<ハレ>がこれでもかと強調されるわりには、奇妙に気の抜けた時間だったからです。

しかし今朝、この2011年の元旦に、自転車で近所を走り、最寄りの神社へ行こうと思い立ち・・・・・・私は去年の後半に今の住所に越してきたばかりで最寄りの神社を知りませんでしたので、ぶらぶらと走りました。

近所のひらけた場所を走っていました。冬の晴れて空気の澄んだ日にはそこから富士山が見えるからです。
今日は若干空気が霞んでいて富士山は見えませんでした。
が、ペダルを漕いで進んでいると不思議な感じに襲われました。
人がひどく少なくて、私は最小の力で凪いだ空気の中を進み、空気は洗われたようで、ものが全て平等に穏やかな太陽に照らされている。

ああ、このぽかーんとした感じこそが、お正月なんだ。

日本の神様は、こういう時空にやってくる。
世界が器そのものであるようなこの感じ。
空(くう)でいて満ちているような、この感じ。

お正月が好きになりました。

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