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2012年5月22日 (火)

金環日蝕と回復の物語

今朝(あ、昨日の朝に、なっちゃった)、金環日蝕を見た。
薄曇りの天気というのも、幻想的なものだった。

「ピークは8時半頃」と言われ、その「ピーク」とは指輪のように完全な細い光の輪が現れることだったけれど、それが過ぎて徐々に月が太陽の正面をはずれて行く様を見るのが、私にとっては面白かった。

まるで、天の岩戸開きだ。

そして思った、これって、人生とか物語そのものではないかと。

人の世のすべての物語は「回復の物語」ではないかと。

ーーすでに在るものを、隠して、再び取り返す。

取り返されるものは、すでに持っているものなのである。

一人で、観察眼鏡の黒い視界の中に、満ちる月のように太り、やがて煌々とぽっかりと天空に浮かぶ太陽を見ていた。ずっと見ていた。
まるで意識だけの自分が太陽の中心で、そこからひとつの黒点やフレアを見ているような気持ちに、ふとなった。

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